子供たちの命を守る準備できてますか? 子供のスポーツ現場での救急対応
子供たちと露天風呂でゆっくりして、「そろそろ上がろうか~?」と浴室への扉を開けたすぐの所で、高齢の男性が倒れていました。 倒れてから数分経っていたのでしょう、人だかりができて、職員の方が意識のない男性の体を起して「大丈夫ですか!大丈夫ですか!」と介抱していました。 慌てて、「変わりましょう、医療従事者です」と伝え、すぐにその場に寝かせ 救急車の確認(すでに呼んでくれていました) 呼吸・心拍の確認(呼吸も心拍もありました) 救急隊が来るまでに心臓が停止する可能性もあるので、AEDを近くに持ってきてもらいました。 頭の外傷の確認(ゆっくり倒れたようで怪我はなし) 顔面蒼白で脈も弱く、血圧が下がっている状態だったので、近くの風呂イスを使って足を高く上げて、脈と呼吸を確認したまま救急隊が来るのを待ちました。 その後、救急隊が来てくれたので経過を報告して搬送して頂きました。待っている間に、意識は戻らなかったので心配です。元気に社会復帰される事を心から願っています。 辛い出来事ですが、この時に長男が 「お父さん、どうしたらいい?お母さん(看護師)呼んで来ようか?」 子供なら怖くなるような状況で、自分に何ができるかを考えてくれていた事には驚きでした。
誰かがサッカー場で倒れたら
前置きが長くなりましたが、もし誰かがサッカーの練習や試合の会場で倒れた時の対応をまとめておきます。可能性のある状況
① プレー中に頭・胸をぶつけて意識を失った ② 熱中症で意識を失った ③ 心臓に持病(高血圧・不整脈)のある指導者・保護者が倒れた 他にも、どんな状況で救命が必要になるかわかりません。倒れた人を見つけた時の対応
まずは周囲の安全を確保 練習・試合中ならばすぐにプレーを止める。交通量が多いなどの危険がない場合はできるだけ動かさずその場で対応する。 熱中症で倒れ、意識がある場合は涼しい場所へ移動させます。 ①意識の確認 ②助けを求める ※チームの保護者に医療関係者、救命士がいないか普段から確認しておくのもよいでしょう ③ 呼吸を確認する ④呼吸がなければ、すぐに胸骨圧迫 圧迫の強さ(深さ)は、子どもでは体格が違うので胸の厚みの1/3を目安として、十分に沈み込む程度に、強く、速く、絶え間なく圧迫します。 子どもだからといって、こわごわと弱く圧迫しては効果が得られません。 圧迫の方法としては、子どもの体格に合わせて十分圧迫できるのであれば、両手でも片手でもかまいません。位置 | 胸骨の下半分 (目安は胸の真ん中) |
方法 | 両手(体型によっては片手) |
深さ | 少なくとも5㎝ (深さは体格に合わせる。目安は小児は胸の3分の1、小学校高学年ぐらいの体格なら5cm) |
テンポ | 少なくとも100回/分 |