U10~U12年代はゴールデンエイジと呼ばれ、新しい技術の習得が非常に早く、この時期に正確な技術を身につける事が、その後の年代で飛躍するために重要だと言われています。
「サッカーはサッカーをする事で上手くなる」
サッカーで必要な技術はサッカーをする事で上手くなる訳ですが、技術の習得には反復練習が重要です。
同じ動作を何度も何度も繰り返して、できるようにしていく
「運動学習」
効率よく技術獲得するにはどのような方法がよいのかを検討してみました。
技術を覚える事で起こる「脳」の変化
脳はそれぞれ手を動かす場所、足を動かす場所が分かれています(運動野)。
ピアニストやギターリストのように手を動かす技術が優れている人の脳は、他の人の脳に比べて手の領域が広く大きくなっています。
技術の習熟に伴って脳の回路は変化をするのです。
少し難しい話ですが、研究によると技術の習得に伴って脳の活動する領域は、右の前運動野‐頭頂,左小脳から,補足運動野と一次運動野に変わる事が分かってきました。
最初は「足を上げて、クロスして、次は・・・・」など動きを言葉にして理解し体を動かします。
上手くできるようになると、正確で速く、なめらかな動きを体が覚え、無意識のうちに動きができるように
脳の中で新しい回路が作られ、少ない脳の活動でプレーが遂行できるようになるのです(脳の省エネ化)。
長嶋茂雄氏が「スーッときてバン!だよ」など運動を擬音で説明しているのは、頭の中にある、運動の回路が完成し過ぎて言葉にはならないのでしょう。
新しい技術を覚える為には「運動をしていない時間」が重要
技術の獲得には反復トレーニングが必要で時間がかかります。しかし、
「近道はない!毎日何時間も何時間も反復トレーニングを繰り返せ!」
という訳ではありません。そんな事したら
怪我の方が心配です。
練習を1時間行う場合、連続して練習するのではなく、例えば15分ずつ4回に分け、その間に30分くらいのインターバルを置くと、とても効率よく長期記憶への移動が進みます。
実際の練習ではこのスケジュールで練習をするのは難しいですね。
しかし、ボールマスタリ―の練習など、技術的な練習の後にはインターバルを取るのは重要です。
親子でボールマスタリ―の練習をするなら、
「15分-05分-15分-10分-15分」ぐらいが効率がよいでしょう。
技術の習得について長期的な目線でみても、トレーニング終了後のトレーニングをしない期間が重要な意味を持ちます。
これまた少し難しいですが、短時間の練習では、小脳皮質に運動記憶が作られますが、この記憶はすぐに消去されます。
短時間の練習を
3日以上長期間行うと、小脳核の神経細胞に別の記憶が作られ、長い間記憶が保持されると言われています。
運動の記憶の固定には、運動をしていない時間、特に「
睡眠」の役割が重要だと言われています。
効果的な声のかけ方
技術の習得を促進する
「声かけ」のPoint
① プレーの直後ではなく少し時間をおいてから説明,次のプレーは説明の直後ではなく少し時間をおいてから始める
※空白の時間が必要です、失敗の理由を検討する時間を与える必要があります
② 説明は細かすぎず,大雑把すぎず,適切な精度で与える
③ 声かけは全ての試行に対して与えるのではなく、 数試行に1 回与える
※失敗の後に「もう一度確かめたい」と自分で修正する時間を邪魔しない
技術の習得に意図や動機づけはあまり関係ない
技術の練習の効果に
「後でもう一度行わなければならない」「後でテストされる」
という意図,動機づけはスキル・パフォーマンスの内容にはほとんど影響しないという研究の結果があり、あら?そうなの?と意外に思いました。
ただ、「練習をしよう!」という気持ちになる為には
「サッカーが楽しい、上手くなりたい」「勝ちたい」という動機は必要だと思います。
ボール扱いが上手になる為の反復練習について脳の運動学習という視点から考えてみました。
「継続は力なり」が脳の機能から考えてもよくわかりました。
ただやみくもに繰り返すだけでなく効率よく、子供の体の負担にならないような練習になるよう心がけていきたいと思います。
追伸:Facebook pageに長男の膝の経過をUpしました。
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