今日のスクールで感じた事。
練習の効果は1カ月、2カ月経ってやっと見えてくる。
チームの練習でも同じ事なんですが
試合ー練習ー試合の流れで、試合のたびに改善すべき課題を見つけて練習で改善する。
しかし、改善すべき課題がたくさんあっても、練習メニューを頻繁に変え過ぎたら、子供たちが練習を理解するのに時間がかかって効果が上がらない。
「練習のための練習」になって、試合でその成果をなかなか発揮できない事があります。
練習の効果とはいったいどのくらいで現れてくるものなのでしょうか??
折り紙を15万回折った男
東京工業大学名誉教授の木村泉氏は「みそさざい」(鳥の名前、折り方はよく分かりませんでした)という折り紙の作品を15万回折って、それにかかる時間を計測し、その変化を記録しました。
恐ろしい…15万回
1つ折るのに30秒かかったとして75,000分、つまり1250時間
1日8時間折り続けたとして156日間……
研究の為とはいえ、1日8時間同じ折り紙を折り続けられるか??やっぱり凄い人は凄いなぁ…
その結果によると
たとえば2倍上達するのに100回の練習が必要なのであれば、2×2=4倍上達するのに100×100=10000回の練習が必要だということになります。なかなか上達の道は厳しいことがわかります。
引用:増井俊之の「界面潮流」 第50回練習の効果
練習の成果とプラトー
折り紙を折る時間は
「練習の巾乗法則」と呼ばれるものに従って、次第に短くなって行くのですが、伸びない時期が存在し、逆に時間がかかってしまう時があるそうです。
そして、その停滞期を過ぎると一気に上達が進みます。
これも長い目で見ると、直線的に上手くなっていっているように見えます。
1万回練習しても変わらない期間を超える
この実験では1万回練習しても時間が伸びていない時期があります。
子供ならそこで諦めるでしょう、しかし続ける事で必ずその時期を抜ける事ができます。
このプラトーの期間は、さらなる向上を目指して思考錯誤を繰り返して、頭の中で新しい動作のパターンを構築していく期間なのでしょう。
一度作ってきた慣れた動きを崩して、新しい動きに変えて行く為に前よりも上手くいかなくて時間がかかるのでしょう。
同じ動きに見えても、より高度な新たな動きを獲得するための期間だと思います。
普通ならここで諦めるんでしょう。
この苦しい期間を何度乗り越えられるか?それが天才と一般人の境目なのかなぁ??なんて思っています。
子供達には退屈な反復練習、できるだけ楽しめる形で工夫して子供たちの技術が向上できるように、うまくいかない期間も焦らずに
「必ずトンネルは抜けられる」とサポートしていこうと思いました。
参考記事
http://kimamana.sakura.ne.jp/WP/skill
http://kimamana.sakura.ne.jp/WP/kabe
増井俊之の「界面潮流」 第50回練習の効果
おすすめの本
折り紙を15万回折った木村先生が翻訳された本です。
「問題が解けない」のではなく、正しい問題を見つけていますか?
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