食べ終わったアイスの棒で作る竹トンボがけっこう飛ぶ、Maty3です。
今日は子供たちの技術の向上についてです。
我が家の長男はたぶん、壁にぶつかってます、最近は冴えません。
最近の何試合かは途中交代の1番手に挙がってくるような状態が続いています。
指導者として親として、なぜ上手くできないのか?考えながら接していますが、焦ってはいません。
それはなぜか?
指導者として子供たちの成長を見てきて、気付いたことがあるからです。
一度下がって一気に上昇
スポーツの技術の向上は決して直線的に伸びてくれません。
ずっと出来なかった子が、ある日突然、試合や練習で爆発的に上手くなる瞬間を何度も見てきました。
スポーツの指導者の方なら同じような経験があると思います。
一度作ってきたものに新しい事を加える。
バランスが崩れるので、それを整えるのに時間が必要です。バランスが崩れている間は、以前よりも上手くできなくなる時間があります。
考えてサッカーをしている子は特に、上手くいかない時に
「なぜ上手くできないのか?」「どうすればよいのか?」
考えながらプレーしているので、爆発する前の期間は
表情が冴えず、楽しくプレーできていないように見えます。
指導者の言葉が爆発のきっかけを引き出すこともある
すべてのきっかけを作る事は難しいですが、指導者の言葉や練習方法できっかけをみつけてあげる事も可能です。すごく難しいですが…
私の経験した例では
非常に身体能力にすぐれた男の子。低学年までの試合ではその身体能力を生かして結果をだし、チームのエース的存在でした。
しかし、3年生に上がると4年生と一緒に試合をするようになります。
4年生のサッカーはポジションの役割も少しづつ明確になり、身体能力だけでは結果が出せなくなってきます。
「僕はどこに行けばいいのか?」ポジショニングで悩んでいました。
練習や試合でポジショニングは少しづつ理解して、改善してきましたが
悩んでいた期間に身についた消極的なプレーが抜けません。
ボールを奪いに行く瞬間、その一瞬に「ためらい」のような間があり、遅れて動き出せなくなる状態が続いていました。
後で聞いてみると、この頃
「サッカーが楽しくない」と初めて思ったそうです。
「もっと積極的に」「遠慮しないで」というありきたりの言葉では改善しません。
「ためらい」の間を改善するには、いつ動きだすのか?その理由が必要でした。
1VS1守備の原則
基本に立ち返り、試合の前にその子に話した事は1VS1守備の原則です。
相手からボールを奪うにはいつ、何を狙うのか?
①インターセプト
②トラップの瞬間
③振り向かせない
④遅らせる
インターセプトができなかった時でも、トラップの瞬間に奪う、それも出来なければ振り向かせない、振り向かれたら味方が戻る時間を作る為に何とか遅らせる。
この説明で動きが激変するとは思って言ってませんでした。
しかし、その説明した直後の試合から動きが激変しました。
「とくかくトラップの瞬間を狙ったらいけたよ。楽しかった」
「ためらい」のように見えた一瞬の間は、行くか行かないかの判断材料が少なかったからなのでしょうか?
奪えなくても、振り向かせない、遅らせる事も重要と思ったからでしょうか?
正確な答えは分かりませんが、大きな成長を見せてくれたのが非常に嬉しかったです。
焦らないで待つことも重要
指導者の言葉で変わることがあると、経験を踏まえて書きましたが、なかなか狙ってできる事ではありません。
一度作ってきた物を壊してから作りなおしている間は、冴えないプレーが続く事もあります。
そんな時に、「ああでもない、こうでもない」「何やってんの!!」と指導者や保護者が口をだせば子供はより深く悩んでしまいます。
指導者は、なぜ上手くできないのか考えるきっかけになるようなトレーニングで練習環境をデザインする事。
保護者はなぜ上手くできなくなっているのかを、
子供が話しやすい環境を作る事が重要です。
自分の言葉で表現する事で、考えが整理されて自分で解決できる事がたくさんあります。
我が子の話に戻りますが、冴えない長男
「最近、上手くいかないんじゃない?顔が冴えんよ?」
と聞くと「うぅ~~ん、なんかねぇ」とまだあまり言葉になりません。
焦らず待ってみます。
我慢して、待って、待って、爆発してくれた時は最高の気分になれるので楽しみです!
参考記事
http://kimamana.sakura.ne.jp/WP/shubinoumaiko
http://kimamana.sakura.ne.jp/WP/post-239
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