低学年の試合、ボールを持ったら人の集団の中にドリブルで突っ込んで行く
良く見かける光景です。
高学年でも充分にありえます。
外から見ている指導者にとっては「Why?なぜ、そっちに行くの?」と思うかもしれません。
ベンチから見ている子供たちからも「突っ込むなよ~」と声がでることもあります。
冷静な状況では判断できても、いざボールを持ったら判断できなくなるんですよね。
週末の試合で、その判断が難しい事がよく分かる例がありました。
目標物以外は見えなくなる
下の図の状況は、黄色の①~④の子供たちは矢印の方向へ移動します。
目の前に人が座って話をしている、3方向にピッチがあって試合中です。
①と②の子が先に矢印の方向へ歩き出しました。
遅れて出発した③からは②の背中が見えている、④は①の姿が正面に見えます。
③は②の背中を追いかけて人を迂回して目的の方向へ
④は①を追いかけて、
話をしている人の間を横切ってしまいます。
自分の進みたい方向に目標の人が見えた瞬間、④には①の姿しか目に入っていません。
正面に人が座って話している状況は関係なし、障害物として視野には入っているので間を抜けて行きますが、迂回することは頭にありません。
今度は同じ場所へ戻って来る時。
④は正面に③が見えてるので真っすぐ走って行こうとします
その手前で私から「人の前を横切らないよ」と注意が入ります。
すると①が見える方向へ迂回、試合中のピッチの中に入ってプレーを妨げてしまいました。
人の前を横切らないで、①へ向かう最短のルートを取ります。
その時、左手のピッチでGAMEが行われていて、選手が近くにいる事に注意が向けられません。
ボールを持ったらゴールへ最短距離で向かう。
目標物に注意が集中してしまい、それ以外の障害物に注意を払う事が難しい。
注意の分配は発達段階の子ども達には難しい課題。
ベンチから見ている場合のように、落ち着いて判断できるような状況であれば広い方へ逃げる
が理解できるかも知れません。
しかし、子供たちにとってボールコントロールをしながら、相手の状況を判断して、迂回してゴールを目指す。
多くの事に注意を向けなくてはいけない状況、しかも判断のスピードが要求される。
なかなかできなくても仕方ない課題なのかもしれません。
同じような状況で何度もトライ&エラーを粘り強く繰り返す。そうする事で判断ができるようになるのでしょう。
少しでも注意を他へ向ける
余裕ができるように、足元のボールコントロールを意識しないでもできるように高めてあげる事が、判断を伴うプレーを容易するでしょう。
「広い方へ逃げる事」が子どもたちにとって難しい課題である事を理解して、子ども達がリラックスして理解しやすい環境を作れるように努力して行きましょう!
何気ない子ども達の動きや言葉で、いろんな事に気づく事ができるなぁ~
と思った1日でした。
参考記事
http://kimamana.sakura.ne.jp/WP/test-your-awareness
http://kimamana.sakura.ne.jp/WP/learning-disabilities
http://kimamana.sakura.ne.jp/WP/adhd
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