なぜ熱中症患者が続出しても子供がスポーツをする環境は変わらないのか?
暖かくなってきましたね、桜が咲いて暖かくなったらすぐに心配になってくるのが「熱中症」 5月の連休ぐらいからは晴天の日中の試合では気をつけないと、暑さに慣れてないこともあり熱中症で倒れる子供が出てしまう可能性があります。 先日参加した、サッカー協会の会議でも「熱中症対策」について厳重に管理するよう、この時期から注意が促されました。 厳重に管理するように・・・やってます。現場の人間は子供達を熱中症から守る為に必死にその場でできる対策をしてると思います。 今日はちょっと攻撃的な文章になってしまうかもしれません・・・でも子供の命を守るにはもういい加減考えないといけないと強く思うので、強い口調のまま書きます。
暑さ指数(WBGT)
暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)は、熱中症を予防することを目的とした指標です。 単位は気温と同じ「℃」で示されますが ①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境 ③気温 の3つを取り入れた熱中症予防に重要な指標です。 こんな機械で計ります(最近は黒い丸い球がない簡易なものもあります)。暑さ指数(WBGT)を基準にした、運動に関する指針
WBGTを活用した運動中の熱中症対策に、日本体育協会が出したこんな指針があります。気温 | WBGT | 熱中症予防運動指針 | |
(参考) | 温度 | ||
35℃以上 | 31℃以上 | 運動は原則中止 | WBGT31℃以上では、特別の場合以外は運動を中止する。 |
特に子どもの場合は中止すべき。 | |||
31~35℃ | 28~31℃ | 厳重警戒 | WBGT28℃以上では、熱中症の危険性が高いので、激しい運動や持久走など体温が上昇しやすい運動は避ける。 |
(激しい運動は中止) | 運動する場合には、頻繁に休息をとり水分・塩分の補給を行う。体力の低い人、暑さになれていない人は運動中止。 | ||
28~31℃ | 25~28℃ | 警戒 | WBGT25℃以上では、熱中症の危険が増すので、積極的に休息をとり適宜、水分・塩分を補給する。 |
(積極的に休息) | 激しい運動では、30分おきくらいに休息をとる。 | ||
24~28℃ | 21~25℃ | 注意 | WBGT21℃以上では、熱中症による死亡事故が発生する可能性がある。 |
(積極的に水分補給) | 熱中症の兆候に注意するとともに、運動の合間に積極的に水分・塩分を補給する。 | ||
24℃未満 | 21℃未満 | ほぼ安全 | WBGT21℃未満では、通常は熱中症の危険は小さいが、適宜水分・塩分の補給は必要である。 |
(適宜水分補給) | 市民マラソンなどではこの条件でも熱中症が発生するので注意。 |
(公財)日本体育協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(2013)より引用
実際WBGTはどれぐらいの数値を示しているのか?
2015年7月のDataから見てみると、運動が原則中止となるWBGT31℃を超えている日が9日、激しい運動が中止となる28℃を超えている日が19日、それ以下の日が12日でした。(計測値:東京都)
時間帯で見ると最もWBGTが高かった1日では午前10時~午後4時までの時間帯でWBGT31℃を常時超えている状態になっていました。
[gallery link="file" columns="2" ids="3980,3981" orderby="rand"] この9日間の日中にサッカーをしていれば「熱中症になるべくしてなった」と言ってしまっても過言ではありません。 私自信も昨年の夏も必死で熱中症対策をしましたが、数名の気分不良者を出してしまいました。
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