積み重ね、積み重ねで日々たくましくなっていく子供たち
焦って結果が欲しいのは大人ばかりで、子供たちは目の前の事に真剣に取り組んで
焦らず着実に力をつけています。
たかが予選通過
他のチームからすれば当たり前の事かもしれない大会の予選通過、でも我がチームの子供たちにとってはほとんど経験のなかった事。
シード権などあるはずもなくいつも同じグループには強豪が必ず1つはいる状況、そんな状態で勝ち抜くことを目指さなければならない子供たち。
正直、負けに慣れている選手も多くいます。
「どうせ俺たちなんて・・・・」そんな考え方が、試合の勝敗を分ける大事な場面では、弱気となってしまいます。
つい先日行われた県大会まで続く大会の予選
グループには名の知れた強豪、その他のチームも立派なチームばかり
4チームのリーグ戦での予選、名前だけ聞いて順位をつけるなら4番目の我がチーム。
子供たちの中に見えた自信の芽
第1試合はいきなり強豪・・・
でも子供たちはあまり気負ってない、
心の波が穏やかでないのは指導者の私だけのような感じ
上級生のリーグでこれでもかというぐらいに叩きのめされ、それでも
「今できることをやりなさい、点差じゃない目の前の勝負に100回負けても1つ勝てるように喰らい付きなさい」と言われ
心が折れそうになりながらも戦ってきた成果かもしれません。
2学年の融合
上級生がリーグ戦に参加している間、その穴を埋めべく別の場所で上級生と戦ってきた1学年下の選手たちも着々と力をつけていました。
数名の選手は上級生の試合でも同じスピードで判断しプレーできるようになってきました。
2つの学年が集まって闘う試合は久しぶり、それぞれの場所でつけてきた力を1つにできることに子供たちも指導者もワクワクしていました。
新チーム
試合開始早々から明らかに雰囲気の違う我がチーム
何が一番違うのか?
私が感じたのは選手同士のコミュニケーションの取り方
各選手が仲間の見えないところを補って声を掛け合う姿は、まるで別のチームを見ているよう
選手たちが頭の中に同じ絵を描いてゴールを目指している
同じ絵を描いているからスピードも速くなる
私の言葉は必要ない「自分たちが思うようにやればいい」そう感じました。
結果は0-0の引き分け、大きなチャンスもピンチも何度かありましたが結果は引き分け
大きな進歩です。
勢いに乗った子供たちは残りの2試合もしっかりと勝利して、得失点差でグループ1位となりました。
しんどい練習、勝てない試合、厳しい言葉に耐えてくれた子供たちにやっと見せてあげることができた結果。
「たかが予選」と思われるかもしれませんが、子供たちにも私にとってもはっきりと結果が見えたことは大きな喜びでした。
決定機を確実にものにする技術はまだまだこれからつけて行かないといけません、それ以外の基本的な技術「止める・運ぶ・蹴る」これらももっと精度を上げていく必要があります。
しっかりとまた気持ちを新たに子供たちと積み重ねて行こうと思います。
同時に感じる不安
日々たくましくなっていく子供たち、しかし同時に感じる不安はその成長の差
小学生なので成長に差があることは当然、特に
早生まれなども考慮する必要がある。
サッカーも勉強と同じでコツコツと積み重ねていかないければ上達は難しい
練習や試合に出席する数の違いや、練習以外の外遊びの積み重ねでも差が出てしまう
子供たちは上手くできなければどうしても
消極的になってサッカーを通じて仲間と交流する時間がどんどんと短くなってしまう。
この悪循環をどうにか断ち切る方法はないのか?
全員がこの場所に仲間がいて、サッカーが楽しい、試合に行きたいと思える方法はないのか?
平等という考えの基準をどこに置けばいいのか?
そんな考えがグルグルと私の頭の中を回り続けています・・・
誰もが悩むことなんでしょう、いつまでも考えて個々に対応していく課題なんだと思いますが最良の方法はないのか・・・これからも考え続けたいと思います。
サンフレッチェ広島 永岡書店 2016-07-13
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