大人が読むべき絵本 「世界で一番貧しい大統領のスピーチ」 

今すごく話題になっている絵本「世界で一番貧しい大統領のスピーチ」、Amazonや楽天でも品切れになっているそうです。 私は妻に教えてもらうまで全く知りませんでしたが、借りてきてくれたので子供たちと一緒に読んでみました。

国が発展するって何なんだろう?

この絵本はウルグアイの元大統領 ホセ・ムヒカ氏が、ブラジルのリオデジャネイロで行われたリオ+20(環境問題を話し合う会議)でスピーチされた内容を子供向けに絵本にしたものです。 そのスピーチの動画が↓   https://youtu.be/Q7aJcf_Lexs 問題の本質を捉えた素晴らしいスピーチです。 自分の今やってる事が正しいのか?いろいろ考えさせられました。 自分の周りを見まわして、確かになくてもよい物がたくさんある… 豊かな国に生まれ、物心ついたときからを消費を繰り返す生活が当たり前で育ってきた そこに幸せがあると疑った事もなかった。   国の発展って何なんでしょう?サッカーチームの発展て何なんでしょう? 豊かになる事?人が増える事?誰かに勝つ事?   スピーチの中で語られた言葉です
「貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」。
暮らしが豊かになる為に、チームが大きくなる為に自然や子供の楽しさを犠牲するのならそれは発展とは言えないのかな?  

元ウルグアイの大統領 ホセ・ムヒカ氏

2015年2月に惜しまれながら大統領の席を退任されたホセ・ムヒカ氏(80歳) こんな素晴らしいスピーチをする人はいったいどんな人なんでしょう?   ウルグアイの首都モンテビデオで裕福とは言えない家庭で育ったホセ・ムヒカ氏。 家畜の世話や花売りなどで家計を立てていましが、青年になってからは左翼派のゲリラ活動に従事するようになります。 誘拐などで4度の逮捕を経験し、そのうち2回は脱獄しています…… 別人の生い立ちを間違って書いてる訳ではありません。 ウルグアイの時代背景の影響を大きく受けてますが、これだけ聞いたら恐ろしい人しかイメージできませんよね。   1972年に逮捕されてから13年近く収監されていましたが、出所後ゲリラ仲間と左派政治団体を結成します。 その後は団体での政治活動を続け、1995年の下院議員選挙で初当選を果たし、2005年に農牧水産相として初入閣。 そして2009年度の大統領選挙戦で見事勝利し大統領となりました。 壮絶…逮捕4回、脱獄2回からの大統領ですからね、そりゃ他の人とは違う目線を持っているでしょう。  

大統領時代のエピソード

ムヒカ氏を調べてみるといろんなエピソードが出てきます。 大統領になってからも大統領公邸には住まず、首都郊外の質素な住居に奥様と暮らしていました。 給与の大部分を財団に寄付し、月10万円程度で生活しており、「世界で最も貧しい大統領」として有名になりました。 移動も愛車のフォルクスワーゲン・タイプ1(ビートル)を自分で運転して移動。   国外に出る時はエコノミーに乗るか、他の国の政府専用機に乗せてもらって移動していたそうです。 また、愛車のビートルをアラブの富豪から100万ドル(約1億1600万円)で買い取る事を打診された事があるそうですが、 「友人たちから貰った物だから、売れば友人たちを傷つけることになる」と断ったそうです。  

大麻の合法化

世界で初めて「大麻の合法化」をしたのがムヒカ大統領。 麻薬である大麻を合法化する?なんで?と思いますが   麻薬を合法化する事によって、犯罪組織の資金源を断つ 国が適切な量を管理して、依存者がでないようにコントロールする。 そういった目的でウルグアイが世界で初めて大麻を合法化しました。 この動きには今後、どうなって行くのか?世界中が注目をしています。   探せば他にも、ヒッチハイクの人を平気で乗せる、ホームレスにお金をあげるなどのいろんなエピソードをお持ちの人物です。  

子供と一緒に絵本を読んでみて

小学校低学年の子供には少し難しかったと思います。 知らない言葉も多く出てくるので「なんとなく半分ぐらい分かった」という感想でした。   高学年になれば充分理解できる内容だと思います。 機会があれば読んでみてください、消費を繰り返す生活に慣れた大人が 「物を大切にしなさい」と言うよりも、この絵本を読むほうが子供たちの心に届くかもしれません。  
世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ
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参考記事

http://kimamana.sakura.ne.jp/WP/ikujibook]]>

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