Jones骨折・第5中足骨疲労骨折はサッカーなど急激な停止や方向転換の多い競技によくみられる骨折です。
この骨折は1度の強い力によって起こる事もありますが、多くの場合は繰り返される足への負担が蓄積して起こる疲労骨折です。
骨の構造、病気の特性上非常に治りにくく、スポーツの復帰までには時間がかかります。
Jones骨折について正しい知識を持って、予防できるようにしておきましょう
Jones骨折(第5中足骨疲労骨折)とは?
足の小指の付け根の骨(第五中足骨)の骨折です。
スポーツで繰り返される衝撃で骨へのストレスが蓄積されて、骨が疲労している所に急激なストップ動作で強い力がかかり折れてしまいます。
Jones骨折を引き起こす原因となる、足への負担とはどのようなものなのでしょう?
地面からの激しい衝撃
足には「アーチ」と呼ばれる衝撃を吸収する構造があります。
足にはこのアーチがある事で、バネのように地面からの衝撃を吸収する事ができるのです。
足の外側のアーチを作っているのが、小指の骨(第五中足骨)です。
繰り返される地面からの衝撃で、外側のアーチの頂点になる高い所に負荷が強くかかります。
切り返しの動き(カッティング動作)による負担
サッカーでよくみられるカッティングと言われる切り返しの動き。
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相手を抜き去る時、相手の動きについて行く時に頻繁に見られる重要な動作です。
強い力で踏ん張って、一気に方向を変える為に足の外側(小指側)にねじれる強い力がかかります。
Jones骨折が治りにくい理由
皮膚でも筋肉でも傷を治す為には「
血液」が必要です、骨も同じように修復する為には血液が必要です。
血液がたくさん流れる、血管の豊富な場所では傷は早く治ります。
しかし、Jones骨折は血管が少ない場所で骨が折れてしまうので、修復に時間がかかります。
報告によってさまざまですが、Jones骨折の治療にかかる期間はおよそ6~12週間と言われています。
基本的には手術をしない方法を選択するのですが、再発も多い為、最近ではスポーツ選手などは積極的に手術をして、早期に競技復帰をしています。
Jones骨折の手術
jones骨折の手術は太さ5mm程度のスクリューと呼ばれるネジのようなものを、骨折した場所に埋め込む方法が多く見られます。
イメージ図
手術の傷口も小さく、早い競技への復帰が期待できます。
手術の後は、骨折した場所に負担がかからないようにしばらく松葉杖で足をつかないようにして、その後は足のアーチをサポートする靴の中敷き(インソール、足底板)などで衝撃を和らげる対策をしてから歩き始めます。
Jones骨折の予防について
Jones骨折の予防について重要なポイントを説明します。
① 適切な靴選び
スパイク、特にブレードタイプのスパイクはブレーキが効きやすいのですが、切り替えの動きの時には足への負担が大きくなります。
トレーニングシューズ、ランニングシューズなどを上手く使い分けて足への負担が軽くなるように心がけましょう。
②インソールで衝撃を緩和する
足への負担を軽減するには、衝撃を和らげる役割の足のアーチを高く保必要があります。
そのアーチをサポートしてくれるのがインソールです。
市販のインソールも最近は様々なものが販売されており、各競技に合わせたインソールが販売されています。
私の長男も
身体が大きいので、予防を目的に使っていますが、練習や試合の後の足の疲れが少ないと言っています。
小学生が感じるぐらいなので効果があるんだと思います。
③ 筋力トレーニング
幼少期にハードな筋力トレーニングはできませんが、高校生以上になればしっかりと身体を支える為の筋力をつけましょう。
特に中臀筋(ちゅうでんきん)と呼ばれる、お尻の筋肉はしっかりとトレーンニングをして足への負担を減らしましょう。
足の指を曲げる力をつけると、足のアーチを高く保つ事ができるので予防に効果があると言われています。
https://www.youtube.com/watch?v=TJ7ujdqZJWk&feature=player_detailpage
④ 痛みがある時は運動しない
最初の写真にもあった足の外側に痛みがある時は運動を中止して、必ず受診しましょう。
早めの受診で軽傷で済む事もあります。
以上、Jones骨折についてまとめてきました。
サッカー選手に多いと言われているJones骨折ですが、横方向の激しい動きを必要とするスポーツではどんな競技でも起こる可能性があります。
過去には卓球の福原 愛選手もJones骨折になったとニュースで見た事があります。
足への負担をできるだけ軽くできるように、靴選びやトレーニングで工夫して怪我をしっかりと予防しましょう!
参考記事
http://kimamana.sakura.ne.jp/WP/whenspike
http://kimamana.sakura.ne.jp/WP/sokuteiban
http://kimamana.sakura.ne.jp/WP/sever
おすすめの本
栄養は専門ではないので一般向けの書籍を購入。充分過ぎる内容でした、「運動と栄養」それに特化していて非常に勉強になりました。
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