「自分に自信が持てない」そんな子供たちのお話です。
子供たちとサッカーをしていると、時々ピッチの外に出て座ってなかなか戻ってこれない子もいます。
「頑張ろう」「一緒にやろう」の声かけにも全然反応してくれない。
砂にお絵かきや、他の事に集中していて戻ってこれない子はそれが終わるまで待つ「そっとしておく」のがよいと思います。
しかし、子供たちの中には「僕なんていらないだ」「僕は邪魔だから」という理由で戻ってこない子もいます。
「僕なんていらないんだ」
聞くだけで辛くなる言葉ですが、みんなと一緒にサッカーをしていてそう感じている子がいます。
実際に何度か子供たちからそう言われた事があります、すごく悲しい気持ちになりました。
技術が未熟でうまくプレーができない、参加できていない子に多いのですが、プレー中にチームメイトから聞こえてくる
「ちゃんとやれよ!」「またかよ~」そんな声にすごくに敏感に反応します。
1つの「失敗」をすごく大きく受け止めてしまうのです。
ピッチの外に出た子に「どうした?」と声をかけると
「○○君が僕に下手くそって言った」「××君が僕のボールを無理やり取った」
などの一瞬を取り上げて「
参加しない理由」を教えてくれます。
しかし、もう少しだけ掘り下げて話を聞くと
「僕は下手くそだからチームにいらない」「僕なんていない方がいいんだ」
こんな発言に変わってくる事があります。
褒めても響かない
この状況で「頑張ってるよ」「いいプレーがあったよ」と褒めても、ダメな所を探すスイッチが入っているのでほとんど効果がありません。
無理やり手を引いてピッチに戻してもすぐに自分から出てしまいます。
心が落ち着くまで少し時間をおいてから、声をかけましょう。
できない事を切り捨ててみる。
失敗したプレーを「別にできなくてもいいよ」と切り捨て、他にできる事に切り替えましょう。
視野が狭いなら片側のディフェンスに集中させて「こっちから敵が来たら外へ蹴り出せ!」と課題を絞る事も有効です。
誰かに認めてもらいたい気持ちが強過ぎる。
チームメイトやコーチに認めてもらいたい気持ちが強過ぎるのかもしれません。
自分の中で今日は
楽しくサッカーができたのか?新しい事にチャレンジできたのか?評価の基準を自分の価値観で判断できれば楽になれると思います。
これは1日で変わるものではないので、練習の終りに何度も聞き続ける必要があります。
君が必要
どんなに失敗をしても「
チームにとって君は必要」という事を伝えましょう。
たぶんこれが一番重要なんだと思います。
「僕なんていらない」と言ってしまう子は技術が未熟な場合が多いです、しかしその子がいつか成長して爆発するかもしれません。
上手な子に目をつけて持ち上げるのは簡単です。一番苦労して悩んでいる子を切り捨てるのではなく、手をかけてチームにとって必要な選手へと成長させる事が指導者の重要な役割なんだと思います。
「僕なんていらない」と言ってしまう子、得点を決めてもそれまでの小さな失敗に注目してしまう子。
そんな子たちは、自分を認める力がまだ育っていません。これは、大人になるまでに少しでも改善してあげたい課題です。
サッカーを通じて、自分を認める力を少しづつ養ってあげたいですね。
参考記事
http://kimamana.sakura.ne.jp/WP/post-62
http://kimamana.sakura.ne.jp/WP/stong-point
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